京都で遺品整理を検討中の方へ!相続放棄した場合の遺産整理について解説します!
家族や親せきが亡くなられて相続人となった時、相続放棄をする選択肢があります。
遺産は所有権や債券の財産に加えて、借金のような負債も含まれます。
そのため、亡くなった方の借金を引き継がないよう、相続放棄を選ぶ方もいらっしゃいます。
そこで、相続放棄した場合の遺品整理について京都の業者が解説しましょう。
□相続放棄と遺品整理の関係とは
*相続放棄
最初に、相続放棄についてご紹介します。
相続放棄とは、プラスの財産もマイナスの負債もすべて相続しないようにする手続きのことです。
相続により亡くなった方から借金を引き継ぎ、返済に追われるのは経済的に厳しい状況になってしまう方もいらっしゃいますよね。
相続放棄は、このような場合に選択されることが多いです。
他にも、「実際に借金があるかどうかわからないが、不安要素を取り除き精神的な負担を減らしたい。」と考えて選択する方もいらっしゃるでしょう。
しかし相続放棄するにあたって知っておくべき点が2つあります。
1つ目は、「自分が相続人になったことを知ってから3か月以内」という期限があることです。
期限を超えても対応できる場合もありますが、原則3か月以内と定められているため、早めに相談するようにしましょう。
2つ目は、何人か相続人がいても自分だけ放棄をする選択肢があることです。
相続放棄は個人の権利であるため、仮に他の相続人に反対されたとしても手続きできます。
*遺品整理してはいけない理由
なぜ相続放棄をする前に遺品整理をしてはいけないのでしょうか。
それは、遺品整理をすることで相続を承認したとみなされる可能性があり、その場合に相続放棄ができなくなるからです。
一度でも相続を承認してしまうと、相続放棄は認められません。
そのため、相続放棄が完全に認められるまでは、遺品には手を触れないことが賢明です。
それでも形見として受け取るために遺品を整理したい方も中にはいらっしゃるでしょう。
実は手紙や写真といった形見のものは、経済的価値がないと判断されるため問題ありません。
しかし、確実に経済的価値がないこととそれ以外のものは触っていないことを証明できる状況である必要があります。
□相続放棄後に隠蔽、費消した場合は相続放棄が破棄される
相続放棄をしたにも関わらず遺品を隠蔽したり費消したりした場合には、遺品を継承したことになり、破棄されてしまいます。
経済的価値や財産的価値がない遺品であれば、認められることもあります。
例えば生鮮食品の場合です。
日持ちしないことから腐ったら処分するものであるため、もし食べたとしても認められるでしょう。
他にも財産的価値がない、少ないと判断されたもので、スペースや費用が問題となり保管が困難な場合も認められます。
また、亡くなった方を偲ぶ思いから個人の遺品を一部形見分けとして受け取りたい方もいらっしゃるでしょう。
経済的価値がなく形見分けの程度であれば隠蔽にはならないと裁判所が意向を示しています。
そのため、社会通念に照らして適切な判断の上で選べば、一部を受け取ることは認められます。
しかし、その判断は知識がなければ難しいため、弁護士や司法書士に依頼することをおすすめします。
□相続放棄をしても遺品整理が必要となる場合とは
相続放棄を選択するほとんどの場合は、これまで述べてきたように完全に認められるまで遺品整理しない方が良いです。
しかし、これには例外が2つあります。
1つ目は、亡くなった方が孤独死であったために発見が遅れてしまった場合です。
もしすでに遺体が腐乱して悪臭を放っていれば、早急な対応が必要です。
この場合、特殊な機材や薬剤を用いて消毒、消臭、殺菌を行う特殊清掃が必要です。
専門業者に依頼して、遺品整理を進めましょう。
2つ目は、賃貸契約で自身が保証人である場合です。
相続放棄をしても遺品整理の義務がなくなるわけではないため、保証人として賃貸を明け渡す必要があります。
さらに、遺品管理の義務は放棄しても負う必要があることを押さえておきましょう。
忙しい方や遠方に住んでいる方は、相続財産管理人を選任して遺品整理と管理をどちらも任せる方法もあります。
しかし、相続財産管理人を選任する際には、多くの書類を用意して家庭裁判所に申し立てる必要があります。
自力では困難であるため、司法書士や弁護士に依頼するのが良いでしょう。
この場合、依頼時の費用に加え、実際に作業をする際の人件費やその他諸々の実費を払う必要があります。
そのため、20万から100万円の金額を予納金として支払う必要があることに注意してください。
また、亡くなった方の住居がゴミ屋敷で、遺品整理に想定よりも費用が掛かる場合があります。
その際には後日追加請求される可能性が高いので、あらかじめ準備しておきましょう。
□まとめ
相続放棄をする場合の遺品整理に関する、注意点や特殊なケースについてご紹介しました。
遺品の相続はプラスの財産もマイナスの負債も含まれるので、自身の状況によって判断するべきです。
相続は一度認めてしまうと放棄できないため、判断も遺品整理も慎重に行ってください。
この記事をご参考頂ければ幸いです。